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早朝の駅で触れた、只見町の人の温かさ 

こんにちは。心志塾の丹羽(にわ)です。

 

私が只見町に住み始めて、10日が経ちました。よそからやってきた人間にも分け隔てなく、町の人は皆とても温かく接してくださります。

 

今日はそんな只見町の人の温かさに触れたエピソードをお伝えしたいと思います。

 

美しい景色で有名な福島県のJR只見線ですが、2011年の大豪雨で橋や線路に大きな被害が出て以来、一部運行止めが続いています。

 

私の住む只見町も運行止めの区域で、只見駅ー会津川口駅間は、電車の代わりにJRの代行バスが走っています。

 

週末福島市に用事があり、早朝只見駅でバスの乗車を待っていた時のこと。急に隣のおばあさんが「忘れ物しだぁ!」と立ち上がりました。

 

 

 

 

 

家に連絡したいが、ケータイがない。

駅員さんが「電話かけてやるよ」と気を利かすも、おばあさんの記憶していた電話番号が間違っていてかからず。

「電話帳ないしなあ」と困る駅員さん。

「ちょっと帰っでとってくる」とおばあさん。

その時点でバス出発時刻の7分前。

 

隣で待っていた私にも、バスの運転手さんと駅員さんが、

「ちょっとバス遅れっかもしれないけど、ちゃんと間に合うから!」

と温かく声をかけてくれました。

 

おばあさんの帰りを待つ運転手さん。

すぐ出発できるようにおばあさんの荷物をバスに乗せる駅員さん。

時間が過ぎていきます。

見かねて、駅前におばあさんが戻ってこないか、自家用車で確認にでかける駅員さん。

「あれかな?」「いや違うか…」と駅員さんと運転手さんで話しつつ待つものの、時間切れになってしまいました。

 

結局おばあさんを乗せられずにバスは出てしまったのですが、ギリギリまでなんとかおばあさんを待ち続ける駅員さん達の対応に、驚いてしまいました。

 

駅員と乗客、という関係性ではなく、それぞれ1人の人と人として対応する様子に、只見町の人付き合いの文化を感じたエピソードでした。

 

 

日中は陽気が温かいものの、朝晩は0度前後に冷え込む只見。

 

桜が咲いて、只見の春を体験できるのを、もう少し待ちたいと思います